社労士って正直稼げるのそれとも稼げないの

      2019/07/17

社会保険労務士とは

社会保険労務士とは、労働・社会保険諸法令に基づく書類の作成代行等を行い、また会社運営上で生ずる労務管理や社会保険に関するアドバイスや問題解決を行う者をいう。社会保険労務士では長くて呼びにくいので略称として「社労士」と呼ばれるヒトに関する専門家として世の中に認知されつつある。古い方の中には「労務士」という言葉を使う方もいるようですが、最近では認知度の向上に伴い「社労士」が略称としては一般的です。

社会保険労務士になるには社労士試験に合格しなければならない

社会保険労務士になるには王道としては「社会保険労務士試験」に合格することが必要となります。しかしこの社会保険労務士試験は、毎年5万人以上が受験する人気の資格ですが、合格率は約10%以下と難関資格の一つに数えられています。

少し、この社労士試験について解説すると、合格率は約10%以下、すなわち10人受験して9人は落ちるという大変厳しい試験です。試験は8月の第4日曜日に行われ、労働基準法、労働安全衛生法 、労働者災害補償保険法、雇用保険法 、労働保険徴収法 、健康保険法 、厚生年金保険法 、国民年金法、労務管理その他の労働及び社会保険に関する一般常識となんと9科目にもわたり、しかも一般常識に至っては文字通り「一般常識」なので特に試験範囲は定められていない。さらにそれぞれに「足きり」があり以下木でも基準に達しない場合は総合点では合格点を上回っていても不合格となる難関資格となっています。また、夏の暑い中に行われるのが社会保険労務士試験の特徴でもあり、私が受験した頃は「会場にはクーラーがある」にもかかわらず、なぜか窓を開けて試験をするという状態・・・・・・

クーラーが無い会場もあるので公平を期する意味合いがあったのか?なかったのかわからないが(それなら気温差を何とかしてほしい。という意見もある)また、クーラーが使用されるようになってからは何回か試験監督をしましたが、今度は場所によっては「効き過ぎて寒い」と言った始末。

話変わって、受験予備校などの資料によるとこの社会保険労務士試験に合格するために要する勉強時間は1000時間程度これは昔(私の受験時代)も今もそう変わらないみたいです。この辺の話は「社会保険労務士になる」を参考にしていただきたい。正直、働きながらこれだけの時間を捻出するのは大変で、上司や同僚との付き合いも断って、家族との大事な週末の時間や睡眠時間を削り挑戦しているのです。そして合格率10%未満の試験にみごと合格した。実はその瞬間に次の戦いは始まっているのである。

稼げる社労士・稼げない社労士

インターネット上には「社会保険労務士 平均年収800万~1000万円以上」などと書かれている。このくらい稼げるなら会社を辞めてもいいと思う方が居ても不思議では無い。私の周りにも、もちろんこの金額やそれ以上稼いでいる羨ましい社労士もいる。しか~し、全く稼げない人もいる。それは現実である。

資格を取り、勤めていた会社を辞め独立した結果年収が半分になってしまった。などという笑えないケースも見聞きする。それどころか、全く稼げない開業社労士も少なくない。定年後に社労士で独立しようと考えて資格に挑戦する方が多くいると思う。(電車内でも中高年の方がテキストを広げているのをよく見かける)社労士として活動しながら、実際はサラリーマン時代に蓄えた貯金や年金で生活しているといった現実もある。

稼げる社労士と稼げない社労士の差は?

では、年収1000万円を超える社労士と貯金を食いつぶす社労士との差は一体何なのだろうか。クライアントとの情報格差があった昔の社労士はほんの少しの知識と経験の差だけで十分クライアントに満足感を与えることができた。私が合格した20年ぐらい前は殿様商売がかろうじて可能だった。しかしインターネットが普及した現在は、法律の知識だけならいくらでも無料で調べられる。知識だけでは素人とさえ差別化できない状態になっている。

稼げない社労士は、顧問先からの難しい依頼に対して、「法律ではこう決まっていますからダメなんです。無理です。」などとまず、拒否する姿勢を見せることが多い。一方で稼ぐ社労士は、「先生!どうにかなりませんか!」と頼まれれば、「何とかしてしまう」。要は専門家として知識をどう使いこなすかが問われる時代になってきているのである。よく私は「どうにかしましょう。」という。実はその後が大変なのであるが、社長のところに次に行くときは「社長、どうにかなりました。」と何事も無かったように(実は胸をなで下ろしながら)言って帰ってくる。このように「この人は最後は頼りになる」と思われれば、顧客は決して離れない。一方、先に述べたようにいざというときに逃げるようでは顧客は離れていくだろう。

このように、社会保険労務士の資格はただ持っているだけでは何の役にも立たない。(お金に替わらない)、資格は単なる資格であり、それ自体でお金にはならない。それどころか、社労士資格を維持するためには社労士会会費(開業社労士の場合10万円程度)を支払わねばならない。そしてこの会費がを払うのがばかばかしくなり、社労士会を辞めて社労士でなくなる人も存在する。理由は定かでは無いが、社労士会会報によると実際に神奈川県社労士会では1年間に30~50人ぐらいやめているように思う。もっとも新規開業者はそれ以上いるので、年々競争は激化している。

社労士はサラリーマンと違って定年はない、それなのに毎年数千人の合格者(開業予備軍)が出ており、少ないパイを多くの同業者が奪い合っている。競争に勝つには試験勉強で身につけた法律知識以外の何かが必要である。私はこのなにかを身につけるのにだいたい5年はかかってしまった。早い人は2年ぐらい。事務所勤務経験がある人は開業当初からそれなりに稼げるようである。

しかし、10年前の手法が今も通用するほど甘い世界では無い。そこで、社労士の中には「この資格だけでは食べていけない。だから行政書士を勉強してダブルライセンスを目指す」人もいる。だがよく考えてみると稼げる人もいると言うことは、稼げないのは社労士の資格自体が悪いのでは無く、その人に何かが欠けているのだ。机に座って待っていれば顧客がドアをたたいてくれる時代は20年前に終わっている。過去に出会った方の中には「ぺこぺこしたくないから先生業を選ぶんだ」という方も少なからずいらっしゃったが、今や、弁護士だって余っている時代である。時代錯誤であろう。

稼げる社労士になるにはどうしたらいい

私は、社労士に限らず士業では営業が必要な時代になっていると思っている。「営業経験はない」という方は、最低限のマーケティング知識や営業方法、そしてコンサル・スキルを開業前に身につける必要があるだろう。さもなくば、私のように余分な時間を費やしてしまうばかりである。

社労士はいい資格である。

結論としては、「社労士は儲からない」とか、「食っていけない」なんて言われているが、儲かる儲からないはその人次第。それに社長から、「先生のおかげで無事トラブルを解決できました。ありがとうございました、」などと感謝される。そんな仕事は滅多に無い。

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