中途採用

中途採用に伴う前職への照会

中途採用応募者に退職理由を確認しても良いか?

Question:当社ではこのたび中途採用で営業職を募集することにいたしましたが、過去に募集した際には「職務経歴書」に虚偽記載をした応募者がいました。そのため、しなくてもいい大変な苦労をしてしまいました。そこで、今回は前職の退職理由を照会しようと思いますが、個人情報等の観点から問題ないでしょうか?

同意をとれば可能?

Answer:中途採用の実施に当たっては新卒者と異なり即戦力を求めているわけですから、応募者の過去職歴を知ることは採用の可否を決定する上でも重要な事項といえます。従って、前の職場に従事した職務内容を照会することは認められると思われますが、その場合でも本人の同意をとってからおこなうなど、応募者のプライバシーには十分配慮する必要があります。

照会を受けた側の対応は?

一方、照会を受ける側では、応募者本人の同意がない限り照会を受けるべきではない。(回答するべきではない)と思われます。その理由は質問者も述べているように個人情報保護法上、個人情報取扱事業者(前職当時の勤務会社)が個人情報を第3者(照会を行った会社)に対して開示するには本人の同意が必要であると定められているからです。

結論

このように考えると、中途採用者の募集においては前職照会を行う場合は応募者から同意書面を取得した上で照会を行うか、応募者に対して「退職理由証明書」の提出を求めることが良いと思われます。

このようにして個人情報を取得した場合は、本人に対してその利用目的を通知する必要があります。のでご注意ください。

中小企業の中途採用に契約社員はおすすめしない

契約社員で採用してはいけない理由

よほど名の通った大企業である場合はのぞき、契約社員で働きたいと思う労働者はどのくらいいるでしょうか?にもかかわらず、新聞の求人広告や求人誌には「契約社員募集」の文字が躍ります。

なぜ契約社員を募集するのか(採用する側のメリット)

だいたいの採用する側の思惑はこうです。

1.契約更新時に解雇が容易である。

2.賞与や退職金が不要あるいは正社員より格段に少なくできる。

この2点が大きな理由です。

都合良く労働者を働かせようという心が見え隠れしています。「契約更新があるからまじめに一生懸命働いてもらえる。」という意見もありますが、そんな社長の会社は契約更新のない正社員は適当に働いていると社長自ら認めているのでしょうか?

契約社員のデメリット(採用する側の)

1年たてば、その社員には1年分のコストがかかっています。その方を解雇(いや、契約未更新)して、新たに人を雇えば、また一から教育し直さねばなりません。また、応募者の立場で考えてみると、一番先に書いた「契約社員で喜んで働きたい」と思っている人はいません。いたとすれば「非常に能力の高い方(=来年は給料を倍取れる様な方)」でしょう。そんな方は自分から更新しないでしょうね。

今後人手不足が見込まれる中、ではどうするか

会社が成長するためには「ヒト、モノ、カネ」のなかでも、まず、人です。いつまでも、「契約社員でしか働けない人」に頼っていては成長は望めません。会社の制度を整え、社員とともに成長目指していくのが最も繁栄に近づく道だと考えます。


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