補助金・助成金

エイジフレンドリー補助金

エイジフレンドリー補助金とは

エイジフレンドリー補助金は高齢者を含む労働者が安心して安全に働くことができるよう、中小企業事業者による高年齢労働者の労働災害防止対策や、労働者の健康保持増進のための取り組みを支援する制度です。高年齢労働者の労働災害防止対策、労働者の転倒や腰痛予防のための専門家による運動指導、コラボヘルスなどの取り組みに対する経費の一部を補助します。高年齢労働者の労働災害防止対策コースとコラボヘルスコースがあります。

エイジフレンドリー補助金の詳細はhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09940.htmlに記載されています。

この補助金は補助金と名がついていますが、厚労省の所管です。高齢者の労災防止が目的なので厚労省なのでしょう。しかし、申請先は

令和6年度補助事業者
一般社団法人日本労働安全衛生コンサルタント会 エイジフレンドリー補助金事務センター
(HP https://www.jashcon-age.or.jp/ )

【申請担当】
電話:03-6381-7507 FAX:03-6381-7508

出典:厚生労働省HP

 

となっていますね。

エイジフレンドリー補助金の目的

「高年齢労働者の労働災害防止コース」では、高年齢労働者が安全に働けるよう、高年齢労働者にとって危険な場所や負担の大きい作業を解消する取組等に対して、補助を行います。
転倒防止や腰痛予防のためのスポーツ・運動指導コースでは、労働者の身体機能低下による「転倒」や「腰痛」の行動災害を防止するため、身体機能維持改善のための専門家等による運動プログラムに基づいた身体機能のチェック及び専門家等による運動指導等に要する費用を補助対象とします。
「コラボヘルスコース」では、コラボヘルス等の労働者の健康保持増進のための取組に対して、補助を行います。
高年齢労働者の労働災害防止対策、労働者の転倒や腰痛を防止するための専門家による運動指導等、労働者の健康保持増進のために、エイジフレンドリー補助金を是非申請してみてはいかがでしょうか?

高年齢労働者の労働災害防止コースの取り組み例

1. 職場環境の改善

  • 作業台の高さ調整: 高齢者の体格に合わせた作業台の高さ調整を行い、無理な姿勢での作業を防止します。
  • 照明の改善: 作業場所の照明を明るくし、影を作らないようにすることで、作業ミスを減らします。
  • 床面の滑り止め対策: 床面に滑り止めシートなどを敷き、転倒事故を防止します。
  • 手すりの設置: 階段や通路に手すりを設置し、転落防止対策を強化します。
  • 重物の移動補助: リフトや台車などを導入し、重い物を持ち上げる作業を補助します。

2. 作業方法の改善

  • 作業手順の簡素化: 作業手順を分かりやすく図やイラストで示し、ミスを減らします。
  • 休憩時間の確保: 定期的な休憩時間を設け、疲労を蓄積させないようにします。
  • ペア作業の導入: 危険な作業は、必ず二人で行うようにします。
  • 作業時間の短縮: 作業時間を短縮し、体力的な負担を軽減します。

3. 教育・研修

  • 安全衛生教育: 定期的に安全衛生に関する教育を行い、安全意識を高めます。
  • 危険予知訓練: 危険な状況を事前に予測し、事故を未然に防ぐための訓練を行います。
  • 体力測定: 定期的な体力測定を行い、個々の体力に合わせた作業配分を行います。
  • 健康相談: 健康に関する相談窓口を設置し、労働者が安心して相談できる環境を作ります。

4. 機器の導入

  • パワーアシストスーツ: 重い物を持ち上げる作業を補助するパワーアシストスーツを導入します。
  • 電動工具: 手作業による負担を軽減するために、電動工具を導入します。
  • 高所作業車: 高所で作業を行う際に、安全に作業できる高所作業車を導入します。

5. その他

  • 健康診断: 定期的な健康診断を実施し、早期に健康問題を発見し、対応します。
  • 産業医への相談: 産業医に相談し、労働者の健康管理についてアドバイスを求めます。
  • 職場復帰支援: 病気やケガで仕事を休んだ労働者が、安心して職場復帰できるよう支援します。

エイジフレンドリー補助金の要件と締め切り

エイジフレンドリー補助金の要件(出典厚生労働省hp)

 

申請締め切りは10月31日までとなっています。

利用しやすいものだと思いますのでお急ぎください。

キャリアアップ助成金正社員化コースの申請手順

企業の成長と従業員の幸せを両立させたい事業主には、大変人気のキャリアアップ助成金正社員コースですが、思いつきで申請しても決して通りません。採用する時点で準備ができていればよいのですが、そうはいかないことも多いですね。採択されるためには一定の手順に従って計画的に準備する必要があります。本稿ではその準備の仕方を見ていきましょう。インターネットで調べたり助成金専門の社労士さんのYOUTUBEを見てもよくわからなかったあなたもきっとやり方がわかるようになると思います。
今回もキャリアップ助成金のパンフレットにしたがって解説していきます。

キャリアップ助成金申請までの流れ

ここで大事なのでまず計画を提出するということですね。計画を出さないことには何も始まりません。計画は取り組みを始まる前に提出して印をもらわないとたとえ後が完璧でも「計画を提出してますか?」といわれてもう後の祭りです。もう一つ注意するのは、採用後6ヶ月ではないということですね。※2に書いてることを見落とさないようにご注意ください。正社員と異なる区分の就業規則の適用を受けてないといけないのです。就業規則の改定が採用後に行われた場合は採用の日から6ヶ月後ではなくなります。最後に、※3にあるようにコースごとの要件を満たす必要があります。お気づきのようにこの助成金の狙いは就業規則を整備させることにあります。正社員と非正規社員の要件を就業規則にきちんと整備させ労務管理させるのが狙いです。当然、助成金支給後のチェックでもそのあたりがチェックされると思われますので就業規則は作ったが実際はその通りに運用できていない会社は申請しない方が無難でしょうね。まず、そのあたりから頭を切り換えていきましょう。

右側の方に書いてあるとおり就業規則の作成や改訂についての相談にもハローワークや都道府県助成金センター?でものってくれるそうなので頼ってみてもよいかもしれません。実際に作ってはくれないでしょうけどアドバイスはくれると思います。

では、キャリアアップ計画の作成を見ていきましょう。

キャリアアップ計画書の作成

計画書の入手方法

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/part_haken/jigyounushi/career.html

こちらがキャリアップ助成金のページになります。こちらからダウンロードしてください。窓口でもいただけるのかな?とおもいますが、今ではダウンロードが一般的ですか。ついでに何か聞きたいことがある方は窓口に赴くのもよいかもしれません。ハローワークは窓口によっては混んでいるかもしれないのでお電話してからの方がよいと思います。

記載方法

提出日

宛先:たとえば東京都の場合東京労働局長、神奈川県なら神奈川労働局長

事業所名

使用者側代表者名

労働組合等の労働者代表者氏名

を記入。ここは問題ないですね。

労働組合無いよ。って会社は労働者の話し合い等で代表者を決めてもらえばよいですね。36協定の時と同様使用者の指名によるものはNGと心得てください。

労働者からの意見の聴取方法もいずれかを選択してください。

2カ所のチェックボックスにチェック入っているか確認です。

2枚目です。事業所の情報キャリアアップ管理者の情報を記入していきます。

事業所の情報は適用事業所台帳(雇用保険適用事業所設置届け事業主控え)や労働保険保険関係成立届けを見て記入してください。
キャリアップ管理者は要件に合致した方を選任しましょう。
キャリアアップ管理者の要件
①事業所の労働者事業主役員のいずれかであること
②他の事業所ですでにキャリアップ管理者になっていないこと(兼任不可)
③労働組合等の労働者の代表者ではない者

キャリアップ管理者の仕事はそこに書いてあるように当てはまるものすべてにチェックです。上から4つはチェックほしいですかね。

続いて3枚目です。計画期間とコースを選択します。
コースは正社員化コースに○をつけてください。

計画期間は3年以上5年以内。開始日は提出日以降の日付です。正社員化コースの下の括弧書きは限定正社員制度を設けない場合は正規雇用に○です。
もう一息です。がんばりましょう。

こちらは該当するところにチェックを入れるだけですね。

これで計画書は完成です。よく見直したら、提出してください。お疲れ様でした。
次はいよいよ取り組みを行ったら支給申請をします。
 

キャリアアップ助成金正社員化コースの概要

キャリアアップ助成金正社員コースとは

キャリアアップ助成金正社員化コースは、非正規雇用労働者を正社員に転換することで、従業員のキャリアアップを促進する事業主を支援する、企業の成長と従業員の幸せを両立させたい事業主にとって、非常に魅力的な制度です。

キャリアアップ助成金を申請できる事業主

  1. 雇用保険適用事業所の事業主であること
  2. キャリアアップ管理者を配置していること
  3. キャリアアップ計画を作成し、労働局長の認定を受けていること
  4. 実施するコースの対象労働者の労働条件、勤務状況および賃金の支払い状況等を明らかにする
    書類を整備し、賃金の算出方法を明らかにすることができる事業主
  5. キャリアアップ計画期間内にキャリアアップに取り組んだ事業主
    (支給申請時点で各コースに定めるすべての支給要件を満たしている事業主)

ここで重要なことは(全部大事ですが、)キャリアップ計画書を作成して労働局長の認定を受けていることでしょうか?
認定を受けていないとどんなよい取り組みでもだめなのでもったいないです。
後、帳簿の整備は重要です。

次の事業主は申請できません。

①支給申請した年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していない事業主
(支給申請後、滞納していることの通知はしませんので、ご確認の上で申請してください。)
② 支給申請日の前日から過去1年間に、労働関係法令の違反を行った事業主
③ 性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業またはこれらの営業の一部を受託する営業を行う事業主
④ 暴力団と関わりのある事業主
⑤ 暴力主義的破壊活動を行った、または行う恐れがある団体等に属している事業主
⑥ 支給申請日、または支給決定日の時点で倒産している事業主
⑦ 支給申請時または支給決定時に、雇用保険適用事業所の事業主でない※事業主

暴力団関係者でないとか風俗産業関連でないとかに加えて、過去1年間法違反がないということが重要かなと思います。もちろん保険料をきちんと納めていることも重要です。助成金を受けるためには日頃の労務管理を国が定める方法で行う必要があります。

中小事業主とは

キャリアアップ助成金における中小企業の範囲(出典キャリアアップ助成金パンフレット令和6年版)

キャリアップ助成金の種類

キャリアップ助成金には

  1. 正社員化コース
  2. 賃金規定等改訂コース
  3. 賃金規定等共通化コース
  4. 賞与・退職金制度導入コース
  5. 社会保険適用時処遇改善コース

があります。いずれも非正規社員の待遇を改善すると支給されるものです。ここには正規・非正規の待遇差を無くしていきたいという国の政策が見て取れます。それに対応した会社に助成金は支給されるのです。助成金は一度きりですが、待遇改善は未来永劫に続きます。そこの所をよく考えて支給申請をしましょう。

キャリアアップ助成金正社員化コースのメリット

  • 人材の定着率向上: 正社員化することで、従業員の離職率を下げ、安定した労働力を確保できます。
  • 従業員のモチベーション向上: キャリアアップの機会を与えることで、従業員のモチベーションを高め、生産性の向上に繋がります。
  • 企業のイメージアップ: 社会貢献活動の一環として、正社員化を推進することで、企業のイメージアップを図ることができます。
  • 助成金による経済的な支援: 国から助成金を受け取れるため、正社員化に伴うコスト負担を軽減できます。

キャリアアップ助成金正社員化コースの支給額

一人あたりの助成額は以下の通りです。

有期雇用労働者を正社員にした場合・・・・・・中小企業80万円(40万円×2期)、大企業60万円(30万円×2期)

無期雇用労働者を正社員にした場合・・・・・・中小企業40万円(20万円×2期)、大企業30万円(15万円×2期)

ただし、1事業所あたりの支給申請上限人数20名

加算額

いろいろと就職に不利な条件がある方を正社員化すると加算額があります。

派遣労働者を派遣先で正社員として直接雇用する場合・・・・・・28万5000円

対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合(有期労働者を正社員化したとき)・・・・・95000円

対象者が母子家庭の母等または父子家庭の父の場合(無期労働者を正社員化したとき)・・・・・47500円

人材開発助成金の訓練(下記以外)終了後に正社員化した場合(有期労働者を正社員化したとき)・・・・・・95000円

人材開発助成金の訓練(下記以外)終了後に正社員化した場合(無期労働者を正社員化したとき)・・・・・・47500円

人材開発助成金の訓練(自発的職業開発訓練または定額制訓練)終了後に正社員化した場合(有期労働者を正社員化したとき)・・・・・・110000円

人材開発助成金の訓練(自発的職業開発訓練または定額制訓練)終了後に正社員化した場合(無期労働者を正社員化したとき)・・・・・・55000円

正社員転換制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合(1事業所1回のみ)・・・・・・・20万円(大企業15万円)

多様な社員制度を新たに規定し、当該雇用区分に転換等した場合(1事業所1回のみ)・・・・・・・40万円(大企業30万円)

※多様な正社員制度とは勤務地限定・職務限定・短時間正社員いずれは1つ以上の制度

 

申請編に続く

助成金と補助金の違い

補助金と助成金、どちらも企業の経営をサポートしてくれる制度ですが、それぞれ特徴が異なります。事業主の方に向けて、簡単にご説明します。

補助金と助成金の主な違い

区分 補助金 助成金
目的 新規事業の創出、地域活性化、技術革新など、国や自治体が推進したい政策に合致する事業を支援 雇用創出、労働環境改善など、主に労働に関する問題解決を支援
審査 採択件数が限られており、事業計画や財務状況など、厳格な審査を受ける必要がある 申請要件を満たせば、原則として支給される(審査は緩やか)
設備投資補助金、地域活性化補助金、研究開発補助金 雇用創出助成金、職業訓練助成金、テレワーク導入助成金

それぞれのメリット・デメリット

補助金

  • メリット
    • 大規模な事業や革新的な事業を支援してもらえる可能性がある。
    • 国や自治体の政策に貢献できる。
  • デメリット
    • 採択されるかどうかが不確実。
    • 申請書類の作成や審査に手間がかかる。

助成金

  • メリット
    • 申請要件を満たせば、比較的スムーズに受け取れる。
    • 労働環境の改善や雇用創出に直結する。
  • デメリット
    • 支給額が補助金に比べて少ない場合がある。
    • 対象となる事業が限定されている。

どっちを受けるべき?

どちらを受けるべきかは、あなたの会社の状況や事業内容によって異なります。

  • 新規事業を始めたい、または大規模な設備投資をしたい場合 → 補助金
  • 雇用を増やしたい、または労働環境を改善したい場合 → 助成金

申請する際の注意点

  • 情報収集: 制度の内容や申請要件をしっかり確認しましょう。
  • 早期準備: 申請期間は短いことが多いので、早めに準備を始めましょう。
  • 専門家への相談: 税理士や行政書士など、専門家に相談することも検討しましょう。

まとめ

補助金と助成金は、どちらも企業の成長を後押ししてくれる貴重な制度です。それぞれの違いを理解し、自社の状況に合わせて最適な制度を選びましょう。

より詳しい情報を知りたい場合は、以下の情報を参考にすると良いでしょう。

  • 地域の商工会議所: 各地域の商工会議所では、補助金・助成金に関する相談窓口を設置している場合があります。
  • 専門家: 税理士、行政書士、コンサルタントなど、専門家に相談することで、より的確なアドバイスを受けることができます。
  • 政府のウェブサイト: 国や自治体のウェブサイトでは、最新の補助金・助成金情報を公開しています。

ご自身の事業に合った補助金・助成金を見つけて、ぜひ活用してみてください。

(関連する質問例)

  • 「中小企業でも補助金・助成金はもらえますか?」
  • 「補助金・助成金の申請手続きは複雑ですか?」
  • 「どのような事業が補助金・助成金の対象になりますか?」

これらの質問にもお答えできますので、お気軽にご質問ください。

小さい会社にこそ社労士が必要な理由

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