労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準

      2017/04/01

ご注意

本基準は「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(平成29年)発表により廃止されました。同ガイドラインの内容こちらのページよりご確認ください

労働時間の把握は適正な労務管理の第1歩

労働基準法では原則1日8時間1週40時間を実労働時間の原則としています。その、実労働時間とは労働者が使用者の指揮命令下に置かれているかどうかで決まり、労働契約書・就業規則等の書面上で定まるものではありません。ここで「時間外・休日・深夜労働の割増賃金を含めた賃金を全額支払うなど労基法の規定に違反しないようにするため使用者が労働時間を管理すること」を労基法は当然の前提としています。(2000年11月30日中央労働審議会建議)この建議に基づき定められたのがこの基準です。

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準とは

労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準(2001年4月6日基発第399号)はサービス残業や長時間労働が社会問題化したことを背景に出されたもので、その後の裁判にも多大な影響を及ぼすなど重要なものです。この通達では次の6個の事項を規定しています。(以下は通達を引用しています)

始業・終業時刻の確認および記録

使用者は労働時間を適正に管理するため、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認し、これを記録すること。

始業・終業時刻の確認および記録の原則的方法

使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては次のいずれかによること。

  • 使用者が自ら現認することにより確認し記録すること
  • タイムカード・ICカードなどの客観的な記録を基礎として確認し・記録すること。

自己申告制により始業・終業時刻の確認を行う場合の措置

上記の原則によらず「自己申告制」によりこれを行わざるを得ない場合、使用者は次の措置を講ずること。

  • 自己申告制を導入する前にその対象となる労働者に対して労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。
  • 自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じ実態調査を行うこと。
  • 労働者の労働時間の適正なる申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定するなどの措置を講じないこと。また、時間外労働時間の削減のための社内通達や時間外手当の定額払い等労働時間にかかる事業所の措置が労働者の適正な労働時間の申告を阻害するよう要因になってないか確認するとともに、なっている場合は改善のための措置を講ずること。

労働時間の記録に関する書類の保存

労働時間の記録に関する書類は労働基準法109条の規定に基づき3年間保存すること。

労働時間を管理するものの職務

事業場において労務管理を行う部署の責任者は当該事業場内のおける労働時間の適正な把握等労働時間の適正化に関する事項を管理し、労働時間管理上の問題点の把握およびその解消をはかること。

労働時間等設定改善委員会の活用

事業上の労働時間管理の状況を踏まえ、必要に応じ労働時間等設定改善委員会等の労使協議組織を活用し、労働時間管理の現状を把握し労働時間管理上の問題点およびその解消策等の検討を行うこと。

この基準の適用範囲

この基準は管理監督者および見なし労働時間制が適用されているものについては適用されない。(見なし労働時間制が適用されるものについては見なし時間適用範囲のみが適用除外。)しかし、それらのものについても健康確保の必要性の観点から使用者において必要な管理を行う責務があるとされています。
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まとめ

こうしてみると何遍も繰り返し目にした、耳にした事しか書かれていませんが、未だにサービス残業・未払い残業代のトラブルが繰り返されています。それぞれの事業場にあった管理方法で適切に管理していくことが大切です。どのようにやればうまくいくか見当がつかない方は一度ご質問ください。

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