労務費率(労務比率ではありません)

      2017/04/01

労務費率とは

「ろうむひりつ」と検索ボックスに入力すると「労務比率」の方が先に出てくるのでどうしてもそれで検索する方が多いようです。が、正しくは「労務費率」です。こうするとどんな数字なのかがわかってきますね。(これ社労士試験の穴埋めに出したら正答率50%以下だったら笑えないなあ。)

実際に労務費率はどう使う

労働保険料の計算において、労災保険料は、賃金総額に労災保険率を乗じて計算します。
賃金総額 × 労災保険率 = 労災保険料
賃金総額は、原則として、事業主が雇用するすべての労働者に支払う賃金の総額です。労災保険は、パートであろうとアルバイトであろうと適用になりますから、保険料も納めなくてはいけません。

この、労災保険料の計算において「賃金総額」を正確に算定することが困難であろうと思われる事業については「賃金総額」の計算に特殊な方法が用いられるときがあります。その中の一つが「請負による建設業における労務費率」です。

「請負による建設の事業」の賃金総額算定の特例

表題の通り、請負による建設の事業は、数次の請負によって行われるのが普通です。
この場合、元請負人がその下請負人に雇用されるすべての労働者についての賃金総額を算定し、労災保険料を計算して納付することになります。
しかし、元請負人がその事業全体の賃金総額を正確に把握することが困難な場合があるため、請負金額に、労務費率を乗じて得た額を賃金総額とすることが認められています。

わかりにくいので、具体的例としてあなたが注文建築で家を建てるとします。あなたは、「ハウスメーカーA社」に建築を依頼します。このときあなたとA社の間には建築請負契約が締結されます。しかし、A社がすべての作業をするわけではなくそれぞれ下請けの「大工さん」が柱を立て、「左官屋さん」が壁を塗り、「電気屋さん」が電気工事を行うといった具合になります。場合によっては大工さんのところが一括して「一次下請け」として仕事を受け、それぞれの業者さんに「二次下請け」として、仕事を依頼することもあります。これが、建設業における「数次の請負」構造です。この場合、ハウスメーカーが労災保険をかけなければなりませんが、いちいち電気屋さんや左官屋さんの賃金を聞くわけにもいきません。聞いても教えてくれないでしょう。よって、国で定めた労務費率を請負金額に乗じて得た額を賃金総額として、労災保険料の算出に用いる特例が認められているわけです。

労務費率表(平成27年)

 

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